けんぽニュース&お知らせ

2019年9月17日

 

健康増進普及月間で運動習慣をとり入れましょう。

9月は、厚生労働省が定める「健康増進普及月間」です。
運動・食事・禁煙など、生活習慣の改善の重要性についての理解を深め、さらに健康づくりの実践を促進するため、この期間は自治体などでもさまざまな取り組みが行われます。
健康増進普及月間の標語は、「1に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ~健康寿命の延伸~」。ふだんの食事が不規則な方、運動習慣がない方は、この期間に生活を見直してみましょう。

「健康寿命」とは?

厚生労働省が目指す「健康寿命」とは、高齢になっても介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のことです。この健康寿命を阻害する3つの要因が、最近の研究で分かってきました。
1つ目は心筋梗塞や脳卒中、がんといった、内臓や血管の機能が衰えていくというもの。その背景には、メタボリックシンドロームや肥満があります。2つ目は、転んで骨が折れてしまった、あるいは膝や腰が痛い、筋肉が衰えたといった運動器の問題…「ロコモティブシンドローム」通称ロコモです。3つ目は認知症、うつなどの心の状態です。
一見、それぞれ別のことのようですが、メタボの改善やロコモの予防には、運動が重要な要素になります。また、認知症も実は生活習慣病や運動不足が関わっていることが分かってきました。つまり健康で生きていくには、運動がとても大切なのです。

「運動習慣」はありますか?

「運動」と聞くと、「忙しいから」「めんどう」「つらい」といったイメージの方もいるでしょう。
スポーツ庁のHPによれば、スポーツの語源はラテン語の「deportare」(デポルターレ)という単語だとされています。

デポルターレとは、「運び去る、運搬する」の意。転じて、「義務からの気分転換、元気の回復」となり、仕事や家事といった「日々の生活から離れる」気晴らしや遊び、楽しみ、休養といった要素を指します。楽しく、適切に運動習慣を継続することは健康寿命の伸長につながり、加えてストレス解消や生活の充実度向上にも貢献しています。

スポーツ庁の調査によれば、運動・スポーツのストレス解消効果について「大いに感じる」「まあ感じる」と回答した人は男女・年代問わず90~95%にのぼります。さらに、週1日以上運動をしている人は、週1日未満の人よりも、「大いに感じる」と答えた人が約20%も多いという調査結果も出ています。

運動習慣はメタボ予防や肥満対策にとどまらず、健やかな暮らしのベースとなり、充実した日々のサポートとなります。忙しい方やめんどうだと思う方ほど、運動を始めてみてはいかがでしょうか。

Q:運動はストレス解消効果がありますか?

(運動する日が週1日以上の人/運動する日が週1日未満の人:「ある」と答えた人の割合)

「ストレス」と「運動習慣」の密接な関係

喫煙率(全員が対象)

Q:毎日は充実していますか?

(運動する日が週1日以上の人/運動する日が週1日未満の人:「はい」と答えた人の割合)

運動・スポーツの実施状況別で見る「充実度」

喫煙率(全員が対象)

グラフ出典:スポーツ庁「平成28年度体力・運動能力調査結果の分析」

— 明日から始めたい「毎日プラス10分」の運動習慣 —

オシャレなウエアがなくても、ジムに入会しなくても、明日からできる運動習慣をご紹介します。始めからハードなメニューではなく、まずは「毎日10分」続けてみましょう。

毎日10分のはや歩き。
苦しくならない程度に、スピードをあげてのはや歩き。それは立派な「運動」になります。

あと10分歩きましょう。
生活習慣病の予防に、歩くことは重要。1日男性で9000歩、女性で8000歩が目安といわれています。

ひと駅分歩きましょう。
目標まで、足りない歩数は平均あと1000歩。ひと駅分、10分程度の歩き時間の距離です。

「ウチから10分」は歩くべし。
コンビニやパン屋さんなど、近所のお出かけにはクルマを利用せず、歩いていきましょう。

3曲分、歩きましょう。
好きな曲の3曲分で合計10分程度歩ければ、一日の足りない歩数(1000歩)が補えます。

【スポーツ庁オススメの「FUN+WALK PROJECT」】

歩くことでの運動習慣は、スポーツ庁も注目しています。
より楽しく、積極的にウォーキングに取り組めるように、「FUN+WALK PROJECT」を推進。いろいろなアイデアはもちろん、時間の有効活用方法も見逃せません。取り入れられることから、始めてみましょう。

野菜を食べていますか?

日本人は平均で、1日250gの野菜を摂っています。でも、生活習慣病予防のためには350gの野菜が必要です。1日に+100gの野菜摂取と、しっかり朝ごはんで健康寿命を延ばしましょう。

野菜不足は、あとトマト半分。
目標まで足りない70gは、トマトなら半分。野菜炒めなら半皿分。朝食や昼食でプラスするのがコツです。

朝カフェで、一日をはじめましょう。
朝食は「これからの1日のエネルギー」になります。朝食を摂ることはとても重要な生活習慣です。