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2021年02月04日

コロナ禍の花粉症で注意すべきポイントは?

花粉の季節がやってきます。
今年の花粉飛散量は全体として例年より少ない見込みです。
特に九州と関東甲信は非常に少なくなるでしょう。
東海や北陸は例年よりやや少なく、北海道は例年並みの予想です。
ただし昨年との比較では、九州から東北南部にかけて昨年より多くなり、特に四国や東海、北陸を中心に非常に多い飛散量となる見込みです。

そして、花粉飛散量よりも気になるのが、コロナ禍での花粉症対策です。
どんなことに気をつければよいのか、ポイントをまとめてみました。
花粉症の方はもちろん、まだ花粉症でない方も、十分に気をつけましょう。

これは花粉症?新型コロナウイルス感染症?

ふつうのカゼと新型コロナウイルス感染症の区別が難しいように、花粉症と新型コロナウイルス感染症も症状が似ているところがあります。
新型コロナウイルス感染症の主な症状は、発熱・せき・けん怠感など。時折みられる症状として、味覚・臭覚の消失、のどの痛みなどがあります。花粉症の主な症状は、鼻水・くしゃみ・鼻づまり・かゆみです。しかし、花粉症でも重症の場合は微熱やせき、けん怠感が出る場合があり、鼻づまりによる臭覚消失の症状もあります。鼻づまりがないのににおいを感じない⇒新型コロナウイルス感染症の可能性がある、目や鼻がかゆい⇒花粉症の可能性が高い…などとの見解もありますが、2つを区別する明確な基準はありません。
検温するなど健康状態を観察し、発熱やせき、息苦しさといった体調の変化があれば、自分で判断せず、かかりつけ医や最寄りの保健所の相談窓口に電話し、その指示に従ってください。

【厚生労働省 医療の相談】

花粉症の方が気をつけるべきことは?

毎年、花粉の季節にはいろいろと対策している…という方も多いでしょう。今年は例年よりも、さらに気をつけるべきポイントがあります。

— くしゃみに注意 —

くしゃみは花粉症の主な症状の1つ。そのくしゃみが、コロナウイルスを拡散するのでは?と危惧されています。新型コロナウイルス感染症は感染しても無症状の場合もあるため、無症状の人が花粉症になると、自分では気づかないまま、くしゃみでウイルスを拡散してしまうかもしれません。くしゃみをするときは、マスクをしていてもできるだけ下を向いて、飛沫が広がるリスクを減らしましょう。
こうした社会的リスクを避けるには、マスクやメガネで花粉をガードすることに加え、症状をコントロールするため、早めの治療が必要です。

— かゆみに注意 —

もう1つは、花粉症の方自身のリスクが高まる点です。花粉症患者の方は鼻水を拭いたり、目をこすったり顔を触りがちです。大勢の人が触れたドアノブなどを触った手で、そのまま口元や鼻、目などを触ることで、新型コロナウイルスの感染リスクが高まります。手指の消毒にいっそう注意し、症状を抑える治療を専門医に相談してください。

— 花粉の季節の換気 —

新型コロナウイルス感染拡大防止のために、換気の重要性が指摘されています。換気の際の花粉流入を減らすには、どのような工夫が有効でしょうか。
まずは時間帯です。花粉の飛散は風の強さだけでなく、気温の高さとも関係しています。気温の低い夜遅くから朝にかけては、飛散の少ない時間帯です。朝起きたらまず換気するなど、早朝に換気を実施しましょう。
気温が上がる12~14時は、1日のうちでもっとも花粉の飛散量が多い時間帯です。この時間帯の換気は、避けましょう。気温が下がる夕方は、上空を舞っていた花粉が地上付近まで落ちてくる時間帯で、まだ多くの花粉が飛び交っています。

部屋の換気をする際は、窓を全開にする必要はありません。10cm程度開けるだけでも効果があります。ただその際も、レースのカーテンをしめましょう。窓の開け幅を10cm程度にしてレースカーテンをすることで、花粉の流入が4分の1に減ったとの環境省の実験結果もあります。

【厚生労働省 花粉症特集】

【環境省 花粉観測システム】