けんぽニュース&お知らせ

2021年09月09日

健康増進普及月間に生活習慣を見直しましょう。

9月は、「健康増進普及月間」です。
生活習慣病や運動・食事・禁煙など生活習慣の改善について、1人ひとりが理解を深め、健康づくりを実践するために、厚生労働省が9月1日から9月30日までの1カ月を健康増進普及月間と定めました。
食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、生活習慣病の発症や進行に影響すると考えられています。

昨年からの新型コロナウイルス感染拡大で、生活の習慣が変わってしまった方も少なくないでしょう。
感染予防で運動の機会が減ってしまった、または自粛生活で食事が不規則になったなど、生活習慣が乱れてしまった自覚のある方は、この機会に日々の暮らしを見直してみましょう。

在宅でも「運動習慣」を

外出自粛にリモートワークと、自宅で過ごす時間が増えています。家の中では身体を動かすスペースもなく、つい座っている時間が多くなり、運動不足になりがちです。
オーストラリアの研究機関の調査では、日本人の平均座位時間は7時間で、世界最長という結果が分かりました。長時間座り続けると、血流や筋肉の代謝が低下し、心筋梗塞や脳血管疾患、肥満、糖尿病など、健康に害を及ぼす症状の危険性が指摘されています。座りすぎによる健康リスクを軽減するには、30分に1回立ち上がり動くとよいといわれています。なるべく合間に立ち上がって、動く習慣をつけましょう。

室内でも、工夫すれば簡単な運動ができます。
ご自身で、またはご家族で一緒に、暮らしに運動習慣を取り入れましょう。

【厚生労働省 東京ストレッチ物語】

【東京都 スポーツTOKYOインフォメーション 「おうちで運動」特集】

【厚生労働省 SMART LIFE PROJECT おうちで+10 超リフレッシュ体操】

快眠習慣も大切に

睡眠も大切な生活習慣のひとつです。快眠は、規則正しい睡眠習慣から生まれます。どんなに運動をしても、バランスの良い食事を心がけても、眠りにつく時間が毎日ばらばらだと快眠は得られません。
体の中には体内時計があり、眠る時間に近づくとホルモンの分泌や生理的な活動を調節し、睡眠を準備します。これらの活動は、自分の意志ではコントロールできません。規則正しい生活が体内時計を整え、快眠へと導きます。
体内時計の調整には、運動や入浴が大切です。運動習慣がある人には、不眠が少ないことが分かっています。また、深い睡眠をとるには、就寝の2~3時間前の入浴が理想です。

【厚生労働省 SMART LIFE PROJECT 質のいい睡眠で、カラダも心も健康に。】

野菜を多めにバランスのとれた食習慣

食生活での課題は、朝食の欠食、野菜や果物の摂取不足、塩分のとりすぎです。
成人が目標とすべき1日の食塩摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。最近の調査結果によると、男女ともに基準を平均2g程度上回っている状況です。めん類のスープやだしを全部飲んだり、味付けを確認せずに卓上調味料を料理にかけることを控えるなど、日々の食事で工夫してみましょう。
また、生活習慣病予防のためには、1日350gの野菜摂取が必要です。でも、日本人の平均摂取量は、1日250g。1日に+100gの野菜摂取を心がけてください。

バランスのとれた食事とは、主食・主菜・副菜を基本として、多様な食品から栄養素をバランスよくとることができる食事のこと。朝食もきちんと食べて、健康の維持に努めましょう。

【厚生労働省 SMART LIFE PROJECT 親子で取り組む食事の自由研究】

【政府インターネットテレビ 聞いてナッ得! 世界中で摂取不足!野菜と果物を毎日の食生活に!】

健康によい食品とは

在宅時間が増えたことで、食事への関心が高まっています。食物繊維が生活習慣病予防に重要であるということから、食物繊維が豊富な低GI(グリセミック・インデックス:glycemic index)食品が注目されています。
GI値とは、糖質(炭水化物)が消化されて糖に変化する速度を表す数値のこと。GI値が55以下の果物、野菜、豆類、全粒穀類などが低GI食品とされ、血糖値が上昇しにくい食品とされます。低GI食品の代表的な食品には、大豆食品やそば・きのこ類などがあります。
とりわけ大豆は最近話題を集めており、高タンパクなのにヘルシーな大豆ミートを使ったメニューの開発が進んでいます。大豆は低GIなだけでなく、ビタミン、ミネラル、食物繊維も豊富で、健康づくりのサポートに役立ちそうです。
ただし、食事はひとつの食品や栄成分に偏ると、健康づくりのバランスを欠いてしまいます。必要な栄養素を考慮しながら、食材を選んでいきましょう。

【厚生労働省 SMART LIFE PROJECT 栄養・食生活】

禁煙にチャレンジ!

喫煙はがんをはじめ、脳卒中や虚血性心疾患などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や結核などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病など、多くの病気と関係していることが分かっています。
また、喫煙者が吸う煙だけではなく、タバコから立ち昇る煙や喫煙者が吐き出す煙にも、ニコチンやタールなど多くの有害物質が含まれています。喫煙者の周囲にいる人たちは、たばこの煙を吸わされてしまうことで、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中など、深刻な健康への影響を受けています。
ご自身のために、周囲の人たちのために、ぜひ禁煙にチャレンジしてください。

【政府インターネットテレビ たばこの煙の恐ろしさ】