けんぽニュース&お知らせ

2023年11月08日

インフルエンザの早い流行期にご注意ください。

インフルエンザは、例年12月から3月にかけて流行します。しかし、今年は散発的にインフルエンザが発生しており、すでに流行開始の目安となる定点当たり1.0人を超える地域が増えています。

インフルエンザにかからない、感染を広げないために、基本的な感染防止対策を今年は早めに心がけましょう。

今年の流行は早い時期から

インフルエンザは流行時期に合わせ、毎年、第36週(例年:8月末~9月初旬、2022-23年シーズン:2022年9月5日)から翌年の第35週(例年:8月末~9月初旬、2022-23年シーズン:2023年9月3日)までの1年間を、インフルエンザシーズンとして発生動向を調査。2023-2024年シーズンは、2023年9月4日が起点となります。
2023年第43週(10/23~10/29)の定点当たり報告数は19.68(患者報告数92,292)となり、前週の定点当たり報告数16.41よりも増加しています。全国の保健所管轄区域で、警報レベルを超えている区域は103カ所(31都道府県)、注意報レベルを超えている区域は283カ所(43都道府県)にものぼります。
これは例年よりも早い増加傾向で、2022年と比較してもインフルエンザ患者の増加が2~3か月ほど早く始まっており、早期からの警戒が必要です。

インフルエンザ流行レベルマップ  第43週(11/9更新)
インフルエンザ流行レベルマップ

出典:国立感染症研究所HP より

感染予防策について

新型コロナウイルス感染症で実施した基本的な感染対策(飛沫感染対策、エアロゾル感染対策、接触感染対策)は、インフルエンザ対策としても有効です。

<着用が効果的な場面でのマスク着用>
高齢者施設や医療機関を受診する時、人ごみに出かける時にはマスクを着用しましょう。

<外出後の手洗いとうがいを徹底>
手洗いは接触による感染を予防し、うがいはのどの乾燥を防ぎます。こまめに行いましょう。

<人ごみを避け、換気を実施>
流行期では高齢者など重症化リスクの高い方は、換気の悪い場所や不特定多数の人がいるような混雑した場所はなるべく避けましょう。避けられない場合は、マスク着用が有効です。

「インフルエンザかも?」 と思ったら?

咳などの症状がある場合は、他の人への感染を防ぐため、「咳エチケット」を心がけることが重要です。体調の変化に気づいたら、早めに医療機関を受診しましょう。

●咳・くしゃみが出る時は、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。

●鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、 手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時は、すぐに手を洗いましょう。

インフルエンザワクチン接種について

インフルエンザの感染予防として、ワクチン接種は有効な対策です。
インフルエンザワクチンは、感染しても発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に効果が期待できます。

Q:どこで接種できる? 費用は?

A:ワクチンは、地域の医療機関やかかりつけ医などで接種できます。
インフルエンザワクチンの接種は健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。市区町村によって公費負担されるところもありますので、お住まいの市区町村、かかりつけ医などにお問い合わせください。

Q:ワクチンは1回接種でよい?

A:13歳以上の方は、1回接種を原則としています(ただし、医学的な理由により医師が2回接種を必要と判断した場合は、その限りではありません)。
13歳未満の方は2回接種です。

子どもの感染が増加傾向

学校閉鎖や学年閉鎖など、学校や保育園などで感染が増えています。
流行期には人が多く集まる場所を避けるなど、子どもの感染に注意しましょう。また、いつもと変わったところがないか、子どもの体調変化に気を付けてください。

万が一、インフルエンザに感染した場合は、一定期間、登校・登園を控えましょう。
学校保健安全法(昭和33年法律第56号)では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児では3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています(ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません)。